フェルデンクライス・メソッドとは?
脳は学習し心身の機能を統合する
人はひとりひとり持って生まれた資質や、取り巻く環境による影響などにより、無意識に習慣化した動きや思考のパターン、癖などを形づくっていきます。それらは年月とともに心身のいろいろな問題や障害の発生につながる可能性が出てきます。
フェルデンクライス・メソッドはからだをさまざまな動きを通じて脳の神経システムに働きかけ、脳を活性化しその人のもっている潜在的な能力を引き出す学習と教育のシステムです。ゆっくりと、体がどのように動き、変化していくかを感じ、観察しながら自分の動きがどうすれば楽にできるかを探し、発見します。そこから更により効率的で、無理のない方法を体験を通じて学び、脳の新しい機能システムをひらきます。痛みや障害には従来の治療法ではなく、痛みの原因となる習慣的なパターンを変えると痛みが消え、エクササイズに関しては反復による筋肉のトレーニングではなく、脳の神経システムに働きかける心地よい動きを通じて、しなやかに優雅に動けることを学びます。生涯を通じて自らの学習能力を開発し、自己イメージが高まれば、手が届かないと思っていた夢やゴールに達することが出来ます。
幅広い分野に応用が可能
次に上げたものはフェルデンクライス・メソッドの応用分野の一例です。
【芸術】 演劇、ダンス、音楽等のパフォーミングアート
【運動】 あらゆるスポーツとエクササイズ、武道、ヨガ、気功、太極拳
【教育】 校教育、職業教育、生涯教育、カウンセリング
【医療保健】 予防医学、看護、介護、理学療法、作業療法、リハビリテーション
【代替医療】 指圧、按摩、マッサージ、鍼灸、柔道整復、セラピー
【ビジネス】 企業での健康指導、維持・管理
2つのレッスン(A.T.MとF.I)
【グループレッスン】と【個人レッスン】
ATM(Awareness Through Movement)はグループで行います。子供の頃の自由な学びのプロセスや人類の進化の過程などをもう一度たどりながら、身体全体を動かす何百種類のレッスンから構成されています。 あらかじめポーズやスタイルを目で見て動くのではなく、目を閉じトレーナーの言葉による指示を耳で聞いて、動きをイメージし、自分にとって最適な方法を模索します。 一般の常識とは逆でゆっくり小さく心地よく動けば動くほど、脳はリラックスして学びは大きくなります。“Do less, gain more.”
FI(Functional Integration)は経験をつんだトレーナーによる優しい手のタッチで、生徒は言語によらないコミュニケーションを体験しながら、脳機能システム上の、あるいは心身の特別な問題に対する全く新しい対処法、解決法について学びます。治療やセラピーでなく教育といわれる所以ですが、効果はそれより大きいと言われています。 個々のケースに対応したレッスンを受けますが、他の生徒とペアになって行う場合は、教育スタッフの指導の下で、行われます。
モーシェ・フェルデンクライス博士について
(1904~1984)旧ロシア領ポーランド生まれ。ソルボンヌ大学で、物理学、工学の博士号を取得。ジョリオ・キューリーとの共同研究からスタートし、潜水艦発見器「ソナー」を発明するなど科学者としても一流の才能を発揮した。嘉納治五郎との出会いから、フランス初の柔道黒帯保持者となる。1936年フランス柔道連盟を創設。その後サッカーで痛めた膝の障害が悪化し、歩行不能か車椅子かと医者に宣告されたが、自力で再起する。そこから身体の動き、感覚、情緒、思考と脳機能システムの関係をあらゆる方面から徹底的に研究し、科学者の立場から革新的な理論と方法を開発した。近年脳科学の発達により、半世紀以上前に博士が考えたことが、次々に実証されつつある。
【ホーム】
ワイテック株式会社
住所: 〒532-0003
大阪市淀川区宮原4-5-22-1103
TEL:06-7492-0140
FAX:06-7492-0169